わたしの生きる道
わたしを苦しめた謎の高熱は、結局1週間続いた。
コロナでもない、インフルでもない、スタンドでもない。
では一体何なのだ。
アレルギー検査の結果が届いた。
犬アレルギーだった。
ハウスダスト、ダニ、マラセチア、猫、スギ、ヒノキ全て陽性だった。
かつて重症だと言われた蕎麦アレルギーは、アレルギーかもね?くらいの数値だった。蕎麦食べちゃうよ。
高熱の原因がアレルギーだったのかは分からないが、症状が爆発した日にわたしの免疫系統も爆発した可能性はある。
「やってやんよ」と徹底的に暴れてくれたのかもしれない。彼らが暴れてくれなかったら、アレルギーに静かに殺されていたはずだ。
わたしの精神と免疫系は通じているのだろう。
1匹の頃はくすぶっていたアレルギー達が、2匹目がきたことで自分の持てる力に気付いたのだろうな。完全に呼び覚ましてしまったようだ。
確信していたが、sipinがうちにやってきてからの不調は、全てアレルギーのせいだった。鼻と喉の不調。そのまんまだ。鼻が通らなければ睡眠だって取りづらい。眠れなくなるのも当然だ。
何か良いアドバイスくれないかな、と淡い期待を抱いてアレルギー専門病院へ行った。
「あー犬は飼わない方が良いですね」
知っとるわいな。わたしアレルギーですもんね。
即行帰宅した。
コロナの可能性もあったので、犬たちは信頼できる人に預かってもらっている。
体調はここ2ヶ月史上最高に良い。あれだけ無気力だったのに、音楽を聴いて踊りながら夜道を歩いたり、新しい本を買いあさったりしている。
体と心は繋がっているということを見事に証明した。証明要らずの確立された事実なのに。
さあ、アレルギーだと分かったのでもう怖気づくことはない。明日迎えに行くよ。
わたしは彼らと生きていくことに、さらに大きな覚悟を決めるだけだ。今ある覚悟に少し上乗せするくらいだから大したことはない。