世界をあげるよ
わたしは音楽が好きだ。
小学生の頃はMDで自分専用のプレイリストを作っていた。
中学は吹奏楽部、高校は軽音楽部。
そうして気付いたことは、わたしはプレイヤーではないということ。練習嫌いだし。
全然リスナーが良い。
軽音楽部ではほとんど練習せず、帰宅部と同じ生活を送っていた。
放課後はガストやマックで何時間も過ごして、本番1週間前から焦り出す、そんなバンドだった。
とても楽しかった。
部活動に本気で挑めなかったわたしだが、週1ペースで何かしらのライブを見に行っていた。誰も知らないようなライブもよく行っていたので、結成したてのnever young beachを、7人くらいで見たこともあった。その中の1人はZOMBIE-CHANGだった。
グラウンドがアンダーすぎた。
部活動や勉強に割くべき時間を、音楽の情報収集と、ライブと、そのためのバイトに使っていた。とても有意義な10代だったと思う。
そんな活動的な日々を懐かしむほど、今のわたしは緩やかに生きている。
新しい音楽を見つけなきゃ、という義務感は多少残っているが、現時点での好きな音楽だけを聴いててもいいよね?と開き直ってる自分もいる。もう十分満たされているので。
あの頃大好きだった夏待ちレスターというバンドは、今でも聴くと胸が苦しくなるほどに好きだ。
今のわたしのプレイリストは、
好きな曲全てを詰め込むお弁当箱プレイリスト。
深くて冷たい夜の気分の時用のお月様プレイリスト。
心がどんな状態の時でも聴ける太陽ぽかぽかプレイリストがある。
もちろんgleeの好きな曲だけ集めたプレイリストもあるので朝まで時間が欲しい。
とりあえず外せない曲だけでも挙げてみようと思ったら、全然まとまらなくて、恥ずかしくなってしまったのでやめた。
唯一、全曲プレイリストに入っているアルバムがあったので、それだけ書いてみようと思う。
ceroの「My Lost City」
家が燃えてもこのアルバムだけは持って逃げようと思っている。
今日改めて最初から最後まで聴いたら、何回も涙が出た。これから先、何度聴いてもこうして心が揺れ動くんだろうな。慣れることも飽きることもなく。
このアルバムは絵本で、世界地図で、映画で、一つの世界。
今わたしがいる場所は東京だけど、どこにいても、遠くのどこかの温度や風や音に、体を委ねることができる。それはもちろん海の上だって。
鼓舞や押し付け、共感もいらない。そんなものなくたって心は激しく、柔軟に揺れる。
自暴自棄なんかじゃない投げやりさで、体もちょうどいい具合に力が抜けていく。熱や力強さはこんなに込み上げてくるのに。
歩きたい、踊りたい、水や光に触れたい。
足取りは軽やかに、でも確かに、自分の足が掴む地面、そして空を見る。わたしの中と、わたしの外側で、何かが始まる予感がしている。
1曲じゃ何も始まらないので、全曲聴いてこの世界手に入れてください。
今週のお題「わたしのプレイリスト」